体操・村上茉愛へ盟友・寺本明日香が託す思い。57年ぶりのメダルへ「絶対にいける」 (2ページ目)
7月上旬、オンラインでのインタビューに応える寺本 7月上旬のリモートインタビューで寺本はそう振り返った。寺本は補欠に選出され東京五輪の代表合宿にも帯同しているが、「今はもう茉愛に託したという感じです」と、リラックスした表情で話した。
寺本より1歳年下で中学時代から競い合ってきたのが、東京五輪に出場する村上だ。村上の代表入りは2013年の世界選手権からだった。寺本は「遅いというわけではないですが、彼女の場合はケガがあったので、遅れて代表に入ってきた感じです」という。
「茉愛が代表に入ってくるのを待っていたというより、気づいたらいたという感じですね。彼女の存在を意識していたのは五輪や世界選手権ではなく、全日本やNHK杯でした。それらの大会の優勝回数は茉愛のほうが多いけれど、私もたまに優勝したりしていたので。それで切磋琢磨というか、競り合う形でした。だから代表チームでも、自分だけではなく茉愛も一緒に引っ張ってくれるという面では心強かったですね。特にリオ五輪の後は茉愛もどんどん強くなってきたし、若い子も強くなっていたので『(東京では)リオの4位より上を狙えるんじゃないか』と思うようにもなっていました」
当初はライバル意識があり、村上が世界選手権で自分よりいい成績を出した時は、「抜かれたな」という思いはあったという。だが、団体戦も共に戦う中で、"戦友"の意識が築かれていて、村上の活躍を素直に喜べるようになった。
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