2020.02.11

楢崎智亜と野口啓代、好成績も表情に明暗。
新たな弱点も見つかった

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 最高の結果は手にできなかったものの、今夏の大団円に向けての期待値は高まるパフォーマンスだったと言えるだろう。

 スポーツクライミングのシーズン幕開けを告げる『第15回ボルダリング・ジャパンカップ(BJC)』が、2月8日・9日に東京・駒沢で開催された。男子60選手、女子47選手が大会初日の予選に挑み、各カテゴリー上位20選手が翌日の準決勝に駒を進め、そこでの上位6選手がファイナルに臨んだ。

ボルダリング・ジャパンカップで2位になった野口啓代 男子を制したのは、大会前に「優勝を狙っています。この大会に合わせて調整してきました」と宣言した原田海。2018年の世界選手権ボルダリング王者の原田が国内最高峰のタイトルを初めて手にした。

 女子は伊藤ふたばが2017年大会以来2度目の戴冠。決勝第4課題のTOPホールドを両手でしっかりと掴んで完登を決めると、大輪の笑顔を咲かせた。

 東京五輪の日本代表選考方法は、国内協会と国際協会の間に解釈の齟齬(そご)が生じて、現在もCAS(国際スポーツ裁判所)の裁定を待つ状況にある。そうしたなか、”もう1枠”を目指す選手たちは、目の前にある大会にだけ集中して臨んでいることを印象づけた。