女子フルーレがアジアで優勝。
ベテランフェンサーのような17歳が躍動

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Nagase Yuya/PHOTO KISHIMOTO

 そして、アンカーを任された上野は「本当に苦しい試合だったけど、ふたりが点差をつけてくれたので、それを守り切ればいいと思ってやった」と、しっかり時間を使って4点ずつを取り合う戦いで勝利を決めた。

 決勝は韓国との戦いになったが、選手たちに不安はなかった。福田佑輔監督は「韓国は世代交代がうまくいっていないところがあるので、今回は安心して見ていられました」と振り返る。

 菅原智恵子コーチも「中国戦は緊張感がありましたが、決勝の韓国戦は控えの選手たちにも笑顔が見えていた」と言う。

 決勝でいい流れを作ったのは、やはり東だった。2対2の場面の2番手で登場し、相手は韓国のエースのチョン・ヒスク。世界ランキング8位の35歳で、今大会の個人戦でも東と上野を破って優勝した格上だが、東は「コーチから無理やりいくなと言われていたので、様子を見ながら戦った」と冷静な動きで5対3とリードした。

 3番手の辻がそのリードを守ると、2巡目トップの東がうまさを発揮して14対6とリードする。続いて、2巡目のカギを握ると思われた辻とチェンの戦いは、最初に4連続ポイントを取られてヒヤリとしたものの、9点差を維持することに成功した。

「相手が私のところで点数を取ろうとしているのがわかったし、すごい勢いで来られて動揺した。でも、試合に入る時にコーチから、『相手が攻めてきている時にフェイントをかければ、その剣を相手が叩きにくるから、そこを抜いて入ればいい』と言われたことを思い出して、実行することができました」(辻)

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