2019.06.21

女子フルーレがアジアで優勝。
ベテランフェンサーのような17歳が躍動

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Nagase Yuya/PHOTO KISHIMOTO

 日本女子フルーレ団体が、アジアフェンシング選手権大会でアジアのトップに君臨してきた韓国を破り、初優勝を果たした。

 今大会、昨年8月のアジア競技大会優勝メンバーで19歳の東晟良(せら・日体大/世界ランキング12位)と、同じく19歳の辻すみれ(朝日大/48位)に加え、2018年世界カデ・ジュニア選手権で、カデ(13~17歳)とジュニア(17歳~20歳)の個人でダブルタイトルを獲得した17歳の上野優佳(埼玉星槎国際高校/37位)の3人が活躍した。

アジア選手権を制した女子フルーレ。左から宮脇花輪、上野優佳、東晟良、辻すみれ、菊池小巻 日本チームは、今年5月のドイツ大会で5位になるなど、世界ランクでアジア5位にいる韓国を5大会中3大会で上回ってポイントで10点差に迫っており、この大会に自信を持って臨んだ。

 準決勝の相手は、昨年8月のアジア競技大会でも勝利している中国。メンバー最年長で今回は出番がなかった22歳の菊池小巻(セガサミー/13位)が「相手は5月のドイツ大会の時と戦い方を変えてきた」と言うように、中国は主力のフ・イーチン(21位)を起用しない布陣で、慎重に相手を見極めて攻め込まない戦法を取ってきた。

 日本は、エースの東が「中国の戦い方が変わったので最初はビックリした。すごく時間を使ってくるので戦いにくかった」と言うように、一巡目に上野が1対2とされると、2番手の東もリードを広げられ、3番手の辻も4対8となる展開になった。

 2巡目になって最初の東が9対9まで追いついたが、その後は上野も辻も相手と見合うような戦いで得点を伸ばせず、12対13と緊迫した試合になった。辻は「競っている状態だし、自分はディフェンス型なので、なかなか攻めることができなかった」と振り返る。

 その流れを変えたのが東だった。3巡目になって、スキをついて2ポイントを連取して同点に並ぶと、そのあとは相手に攻めさせることで互いに点を取り合う展開にして21対19とリード。この流れに乗った辻も、得意のディフェンスを生かして得点を重ねる戦法に集中し、5連続ポイントで26対19と差を広げた。