スノボ日本男子勢が躍進。筆頭は
「ヤバい」ライダーを目指す片山來夢

  • 徳原 海●文・写真 text&photo by Tokuhara Kai
  • BURTON●競技写真 riding photo by BURTON

 2月26日〜3月2日(現地時間)にアメリカ・コロラド州ベイルにて行なわれたスーボード・バートンUSオープン。世界屈指の規模を誇る伝統のビッグコンテストで日本勢が躍動した。

ショーン・ホワイトばりの高いエアで現地ファンをどよめかせた片山來夢ショーン・ホワイトばりの高いエアで現地ファンをどよめかせた片山來夢 昨年、同大会で初優勝を果たした平野歩夢、平昌五輪金メダリストのショーン・ホワイトは東京五輪に向けて当面スケートボードに専念する意向のため欠場。しかし、彼らの不在を忘れさせるほどの活躍を見せたのが、23歳の片山來夢(らいぶ/バートン)だ。平昌五輪7位、直後に行なわれた昨年のUSオープンでは平野に次ぐ準優勝と、元々世界のトップ10に入る実力を備えていた片山だが、今大会ではさらに進化した姿を見せた。

 31人がエントリーした予選は79.5ポイントで4位フィニッシュ。3回転ジャンプ「1080」をバランスよく取り入れた、どこか余裕さえ感じさせる安定のルーティンでファイナルに進出。そして10人で争うファイナルの1本目、まるでここまで抑えていた力を一気に解き放つかのような爆発的な滑りを見せる。

 浮遊感たっぷりの大ジャンプでいきなり"違い"を見せつけると、2つの「1080」と「900」を立て続けに成功させ、後半2本はさらにギアを上げて3回転半の「1260」を連発して完璧なフィニッシュ。90.49ポイントの高得点がアナウンスされると、パイプのボトムエリアをぎっしり埋め尽くした観衆からは大歓声が沸き起こった。

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