2018.08.26

コーチの「喝!」でチームは改善。
フェンシング女子金メダルの舞台裏

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 奥井 隆史●写真 photo by Okui Takashi

 アジア大会のフェンシングは、男子エペ団体金メダル獲得の勢いを、翌日の女子フルーレ団体も受け継いだ。

 今回の団体戦のシードは、先に行なわれた個人戦の成績で決まるシステム。東晟良(せら/日体大1年)が3位、宮脇花綸(慶大4年)が6位だった日本は第1シードに入り、初戦はベスト16から勝ち上がってきたレバノンとの対戦になった。

フェンシング女子フルーレ団体で優勝した(左から)東晟良、辻すみれ、菊池小巻、宮脇花綸 結果は圧勝。日本は準決勝進出を果たして、銅メダル以上を確定させ、準決勝の相手は韓国に決まった。韓国は98年大会からアジア大会5連覇中で、日本は6月のアジア選手権決勝でも対戦しており、44-45で敗れている強敵だ。

 その韓国戦、日本は上々の滑り出しとなった。一番手の宮脇が個人戦で優勝したチョン・ヒスクを相手に4-0とリードし、次の東もホン・ソインに得点を許さず10-0に。さらに、3番手の辻すみれ(朝日大1年)は、北京五輪銀メダリストのナム・ヒョンヒを相手に15-1にして大量リードを奪った。

 その後は互いに点を取り合い、第8ラウンドの宮脇がナムに13点を奪われて8点差まで詰められたものの、39-31でしのぐ。最後は、東が個人戦で敗れたチョンに5点取られながらも、堅実な戦いを貫いて45-36。目標だった”打倒・韓国”を果たして、決勝進出を決めた。

 昨年1月から女子フルーレを指導するフランス人、フランク・ボアダンコーチが、就任して最初に選手たちに言った言葉がある。

「ファイティングスピリットがない! 君たちは、技術はあるが、勝ちたいという闘争心が少ないから、他の国の選手たちからはスイートだと思われている」