3横綱なき秋場所で、豪栄道が1年ぶりの「カド番→優勝」を狙う (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Kyodo News

 唯一、横綱として秋場所に出場する日馬富士は、両ヒジと両ヒザにケガを抱える"満身創痍"の状態で、安定感に乏しい。場所前の仕上がりを見た親方衆からは「(豪栄道の)優勝もある」という声も上がっている。しかし、豪栄道が周囲の声に浮き足立つ様子はない。胸に誓うのは、「自分の相撲を取り切る」こと。ただ、それだけだ。

 遠ざかってしまった横綱への想いも、「大関である以上、上を目指さないと意味がありません。それには、やはり優勝しないと話にならない。すべてはそこから始まりますから」と自らに言い聞かせ、闘志を燃やしている。

 我慢すればきっと次につながる――。秋場所は初日で黒星を喫する苦しいスタートになったが、自伝に込めた想いを実現すべく、豪栄道の巻き返しが始まる。

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