2015.08.11

【レスリング】吉田・伊調以外で金メダル候補は育っているのか?

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya  photo by AFLO

8月特集 リオ五輪まで1年、メダル候補の現在地(5)

 来年のリオデジャネイロ五輪で、「女子初」「日本人初」「レスリング初」の大会4連覇を目指す吉田沙保里(53キロ級・ALSOK)と伊調馨(58キロ級・ALSOK)は、いまだ衰える気配をまったく見せず、その力は世界でもズバ抜けている。オリンピック史に燦然(さんぜん)と輝く大記録達成に向けて、死角はないと言っていいだろう。

今年の世界選手権で大会3連覇に挑む48キロ級代表の登坂絵莉 2013年2月、国際オリンピック委員会の理事会で中核25競技から除外され、オリンピック競技としての存続が危ぶまれた国際レスリング連盟(現・世界レスリング連合/略称UWW)は、選手委員会や女性委員会を新設し、より技が展開するようルールを変更。男女平等に近づけるため、女子のオリンピック実施階級を増やすなど、さまざまな改革を断行した。

 その一環として、ファンや関係者がトップ選手の動向により注目することを狙って、同年5月からは男子フリースタイル・グレコローマンスタイル、女子スタイルそれぞれの「世界ランキング」を発表するようになった。前出の吉田と伊調は、新旧階級で一度も世界1位の座を明け渡していない。

 アテネ大会から種目に採用された女子は、オリンピックではロンドン大会まで4階級(48キロ級・55キロ級・63キロ級・72キロ級)のみ実施されてきた。だが、リオデジャネイロ大会からは6階級(48キロ級・53キロ級・58キロ級・63キロ級・69キロ級・75キロ級)となる。今、各国は吉田・伊調との対戦を避け、他の4階級に戦力を集中して金メダルを獲得しようと懸命になっている。