田中理恵が一目惚れした、体操競技の「リオの星」
現役時は日本人女性では初のロンジン・エレガンス賞(※)を受賞するなど「美しい体操」を見せてくれた田中理恵さん。現在は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技組織委員会理事として、幼稚園児や小学生に向けた体操教室を開いたりして、普及活動に努めている。同時に、昨年の世界体操ではキャスターを務めるなど、常に"後輩"たちの動向にも注目。リオ五輪を来年に控えた今、飛躍が期待される選手を田中さんに挙げてもらった。
※世界体操競技選手権で、男女個人総合決勝に進出した選手の中から、最もエレガントな演技をした選手に贈られる賞。田中理恵さんは2010年に受賞。
2013年末、現役を引退した田中理恵さん。現在は 日本体育大学 スポーツ教育学部助教。2020年東京 オリンピック・パラリンピック組織委員会理事
――体操選手にとって、オリンピックが最大の目標だと思いますが、そのリオ五輪の前年となる今年はどういう位置づけになりますか?
「他のアマチュア競技と同じように、リオ五輪を控えた今年は、そこで結果を出すために、とても大事な1年になります。
4月に全日本選手権、5月にNHK杯があり、そこで世界選手権(10月・スコットランド、グラスゴー)に出場する選手が決まります。五輪に向けて技を固めていく時期でもありますし、代表に入り続けて、大きな舞台を経験していくことが重要になってきます。
さらに、女子に関して言えば、リオ五輪での団体出場権を獲得するためにも、世界選手権では8位入賞を果たさなければなりません。
そして、体操は採点競技ですから、それぞれの大会で審判に『私はこれだけ、強くなっていますよ』とアピールすることも、来年の選考会やオリンピックでいい結果を出すことにつながっていきます」
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