田中理恵が一目惚れした、体操競技の「リオの星」 (3ページ目)
――もう一人挙げるとするなら。
「平岩優奈(ゆな)選手(16)。昨年はケガに泣いたんですけど、それを乗り越えて、復帰してほしい。『世界一美しい』体操をする選手で、もう、初めて見た時に一目惚れしました。彼女は、エレガンス賞を取れると思います。つま先(まで意識した演技)のきれいさ、ジャンプの開脚のきれいさ……連続写真でどのコマを見ても、美しいです。床や平行棒も上手ですが、特に平均台の演技がきれいです。平岩選手は、私と同じで身長が高いので、大技で勝負するのではなくて、ミスをおさえて表現力で勝負するタイプですね」
――男子では、田中さんがビビッときた選手はいますか?
「男子は注目選手がいっぱいいますが、一人挙げるなら、ユース五輪、アジア大会個人総合を制した神本雄也選手(20)でしょうか。今後は世界選手権、五輪でも上位に入ってきてほしい存在です。
天才肌ですけど、努力家。日体大の後輩になるんですけど、自分にとても厳しくて、体育館にいつも最後まで残っていました。あとは、ただ厳しいだけではなくて、自分を客観的に見られるようになったら、ワンランク上に行くと思います。彼の平行棒(の演技)はきれいです。小さいときから知っていて、スーパー小学生でした。ホントかわいかったんですよ。今でもかわいいですけどね(笑)」
――みんな、東京五輪に向けて期待できますか?
「体操はケガで(競技生活を)一瞬のうちに棒にふってしまうこともあるし、体型もどんどん変わってしまう。5年後なんて、まったく見えないです。見通せて2年がやっと。ただ、男子は層が厚くて誰が出てもレベルが高いですし、女子も寺本選手があと一歩でメダルというところまで来たように、全体のレベルは少しずつ上がっているので、大いに期待できると思います」
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