【体操】ワールドカップ東京大会で銀メダル。加藤凌平「内村と並ぶ2本柱へ成長中」

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Fujita Takao

左から2位の加藤凌平、優勝したオレグ・ベルニアイエフ(ウクライナ)、 3位のダニエル・パービス(イギリス)左から2位の加藤凌平、優勝したオレグ・ベルニアイエフ(ウクライナ)、 3位のダニエル・パービス(イギリス) 王者・内村航平の欠場で加藤凌平(順大)に出番が回ってきた、ワールドカップ東京大会。しかし、加藤は最初のゆかで躓(つまず)いた。

 ゆかは、彼が特化種目枠でロンドン五輪に選出された得意種目。だが、ロンドン五輪個人総合2位のマルセル・ニューエン(ドイツ)を含め、13位以内の選手が出場する今大会で、「少し力が入り過ぎた」という加藤は、最初から着地が安定しなかった。そして演技後半、捻りを入れた体勢が斜めになり、着地で場外に踏み出すミスを犯す。

 普通にやれば15点半ばが出せるはずの得点も、演技価値点のDスコアが6.8点の高得点ながら実施点のEスコアは8.3点。ライン減点0.3点もあり、14.800点での滑り出しとなった。

 それでも次のあん馬は2回流れが止まりかけながらも踏ん張り、つり輪も倒立でぐらつくミスはありながらも粘って、初日の3種目合計は、44.300点。オレグ・ベルニアイエフ(ウクライナ)に0.725点差の2位に付けた。

 このワールドカップは、1日で6種目を行なう通常の大会とは違い、2日間で6種目を行なって個人総合優勝を争う。そして演技順は、男子の1種目が終わると次は女子の演技があり、それが終わるとまた男子の種目になる形式だ。

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