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宇野昌磨、鍵山優真の「2強」を崩せるか。全日本フィギュア男子は苦労人・山本草太ら「第3勢力」の戦いが見もの (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【今季スロースタートの佐藤駿、友野一希】

 また、GPファイナル4位だった佐藤駿(明治大)は今季、肩の手術の影響もあって序盤は少し出遅れたが、GPシリーズ最終戦のフィンランド大会では262.21点で2位。徐々に状態を上げている。

 フィンランド大会のフリーはほぼノーミスといえる演技で、自己最高の180.62点を獲得した。苦手意識を持ってノーミスの演技ができないでいるSPを完璧に滑れば、270点台に乗せる可能性も見せている。同学年の鍵山に追いつく意欲をむき出しに、実力を発揮すればもう数段階は伸びるはずだ。

 昨季の四大陸選手権は268.99点の自己最高得点で2位、世界選手権は269.37点で6位だった友野一希(上野芝スケートクラブ)は、今季はベストが251.83点にとどまっているが、そろそろ爆発してもいい頃だ。

 世界トップクラスの実績を持つ宇野と鍵山を追う「第3勢力」の争いが、全日本選手権の見どころになっている。

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【著者プロフィール】
折山淑美 おりやま・としみ 
スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、これまでに夏季・冬季合わせて16回の大会をリポートした。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追っている。

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