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本田望結が語る芝居とスケート
「片方を嫌いになったら両方やめます」 (2ページ目)

  • sportiva●文 text by sportiva
  • 佐野隆●写真 photo by Sano Takashi

――やめようと思ったことは何回かあったということでしたが、やめるとしたらその時はどちらだと思っていたんですか。

本田 いつも共通しているのは、スケートでうまくいかなくて悩んでしまう、という感じでした。やっぱりスケートでうまく成績が出せなかったり、いい練習ができなかったり。うまく上達しないなかで、お芝居をすることになったら、たとえば何週間か滑れなくなるわけですから、そうすると2つのことをやるって難しいことだなというふうに思っていたんです。

――お芝居よりは、スケートのほうということですね。

本田 どちらかと言えば、そっちのほうが多いのかなと思います。2018年で考えると、割合としては、スケートにかけている時間のほうが圧倒的に多かったんです。でも、お芝居をあきらめているわけではないんです。スケートというものに対する気持ちが強くなっただけで、いろんな方からたくさんの言葉をいただきますけど、もちろんうれしいことも、自分の気持ちがぐらぐら揺れてしまうようなことも言われることがあります。けど、やっぱり自分の人生は自分で決めて進みたいなと思っているので、今は自分が2つのことをやりたい、いつか自分にしか見えない景色があると思って、それに向かって頑張っています。

――2つのことやり続けたいということで、それは、大谷翔平選手のように"二刀流"と言ってもいいのかなと思うのですが、大谷選手についてはどう思いますか。

本田 (自分はまだまだと思っているので)親近感とかはまったくないですけど、私のいちばんの憧れは大谷翔平さんです。本とか、出版されているものはたぶん全部買っています。

――"二刀流"ということについてはどう思っていますか。

本田 2つのことをやるのは誰にでもできると思うんです。でも、その2つを(トップレベルで)できるっていうのは、今は大谷さんしかやれていないことだと思うので、そういう面に関して憧れています。一方で、今の私は(2つのことを)やっているだけなので、全然二刀流でもないですし、強いて言ってもらえるなら"二足の草鞋を履いている"という感じですね。私も、ちゃんと成績というか、お芝居の面でもスケートの面でも早く結果を残したいなと思って、頑張っています。

――自分の中で"二刀流"と言っていいかな、という合格ラインとかはあるんですか。

本田 私は、けっこう計画を立てるほうなんですけど、唯一立っていないのがそこなんです。だから、それが一番不安なんです。スケートって、たくさん試合があり、世界選手権、オリンピック、いろんな成績を残す舞台がありますけど、お芝居ってそういうものがないじゃないですか。何の作品に出られたらトップと言われるわけでもないし、そういうのが明確にないので。でも、いろんなことを経験して、自分が納得できて楽しかったなと思えれば、それでいいのかなとは思っています。

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