GPファイナルSPで羽生結弦が言う「プログラムの成立に不可欠なもの」

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 グランプリ(GP)ファイナルのショートプログラム(SP)当日、午前中の公式練習で、羽生結弦は前日のジャンプの不調をキッチリと修正していた。

GPファイナルSPで首位に立った羽生結弦GPファイナルSPで首位に立った羽生結弦 トリプルアクセルからの3連続ジャンプを皮切りに、4回転トーループと4回転サルコウ+3回転トーループ、4回転ループをきれいに決めると、全選手中最後の曲かけの練習では、4回転ループから4回転サルコウ+3回転トーループ、フライングキャメルスピンを挟んで後半のトリプルアクセルまでノーミス。

 次のシットスピンをやらずに間を置いたが、ステップをキッチリ滑るほぼ完璧な出来だった。気持ちが入っていることが、見た目にもハッキリとわかった。

 だが、夜のSP本番前の6分間練習では、トリプルアクセルと4回転サルコウ+3回転トーループをきれいに決めながらも、4回転ループで苦しんだ。3回続けて3回転になってしまったあとは1回転。それでも、最後の最後になって軸は若干斜めながら、ようやく4回転ループを決めた。

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