羽生結弦、GPファイナル4連覇へ。立ちはだかるライバルは誰か? (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 昨年出した得点より低くはあるが、ノーミスで300点台を出した昨年とは違い、ショートプログラム(SP)、フリーともにミスがありながらも300点超え。そう考えれば羽生が話すとおり「まだまだ伸びしろはあるし、やっとベースができただけ。その意味ではこれからが本当の勝負」といえる。

 ブライアン・オーサーコーチは「彼は五輪シーズンにいい結果を出すために、今何をしなければいけないかを分かっている選手。重要なのは来年3月末の世界選手権にピークがくることで、それに向けてどんどん伸ばしていくのが自然な流れ」と話していたが、この言葉に対して、羽生はこう語っている。

「ブライアンとも話しましたが、ピークどうこうではなく、アベレージを上げたいと思っています。自分がどれだけ下がっている状態でも、どんなに緊張している状態でも勝ちたいし、皆さんとコネクトしたいし、滑っていて楽しいと思いたい。そこを目指して、しっかり練習していきたいなと思います」

 そんな思いで臨む、羽生にとって6回目のGPファイナル。最大のライバルとなるのは2年連続世界王者、ハビエル・フェルナンデス(スペイン)だ。今季のGPシリーズはロステレコム杯、フランス杯と2週連続出場のハードスケジュールで連勝し、ロステレコム杯のフリーでは201・43点、フランス杯のSPでは96・57点を出している。フランス杯以降の3週間強を調整にあてることができており、コンディション面では有利だろう。

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