2016.04.27

世界ジュニア王者の本田真凜。14歳の才能はどこまで伸びるか

  • 野口美恵●取材・文 text by Noguchi Yoshie  能登 直●撮影 photo by Noto Sunao

世界ジュニア選手権を制した本田真凜。このオフシーズンはアイスショーに引っ張りだこだ スケートの女神に愛された少女である。しかも、そのことを自身で知っているかのように、リラックスしたまま氷上を駆け抜け、いたずらな笑みを振りまく。

「全然緊張しませんでした。世界ジュニアは獲れる気がしていたので、落ち着いてイメージどおりの演技ができました。あっという間に終わりました」

 14歳にして世界ジュニア女王のタイトルを手にした本田真凜(まりん)。勝利者インタビューでは、勝利の予感さえ口にした。重圧も闘志もどん欲さも、何もかもを捨てて辿りついた、女神に愛されるひととき。新たなヒロイン誕生の瞬間だった。

 2歳のときにスケートを始めた。兄の太一、妹の望結(みゆ)、さらに下の妹と、5人きょうだいのうち4人がスケーター。京都・大阪を拠点に切磋琢磨してきたスケート一家だ。

 望結は数々のドラマで活躍する子役の女優。女優業のかたわら、撮影の合間に都内でも自主練するほどの努力家タイプだ。真凜自身はこれまで”望結のお姉さん”と呼ばれることが多かった。

「きょうだいみんな、仲がいいです。休みの日は一緒にゲームをしたり、カラオケに行ったり。望結は本当によく頑張っていると思います。でもやっぱり試合では、私もお姉さんらしいところを見せたいな」

 姉の真凜としては、スケートの成績だけは負けられないという気概があった。それは彼女のアイデンティティーの根幹でもある。昨季の全日本ジュニアは13歳ながら4位。家電製品のCMにも出演するなど、少しずつスケートの女神に、その存在をアピールしていた。