2014.02.05

【フィギュア】もし羽生結弦が5回転ジャンプに成功したら?

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • photo by Getty Images

フィギュアの得点はどうやって決まるのか(前編)

 いよいよ2月7日に開幕するソチ五輪。フィギュアスケートでの日本のメダル獲得への期待が高まっている。フィギュア人気が高まるにつれ、採点がわかりずらいという声も聞こえるようになった。あらためて採点基準をおさらいしたい。

 現在、男子シングルのトップ選手は、1つのプログラムに1~2種類の4回転ジャンプを跳んでいる。ソチ五輪でも4回転ジャンプをショートとフリーの両プログラムで計3度以上成功させた者がメダルを手にするものと予想される。

 ここであえて素朴な疑問をひとつ。あくまで机上の空論だが、もし仮に羽生結弦が5回転ジャンプを跳んだらどうなるのだろうか。何点と判定されるのだろうか。

ソチ五輪で4回転ジャンプに挑むと予想される羽生結弦 前回のバンクーバー五輪王者エバン・ライサチェク(アメリカ)は4回転ジャンプを跳ばずして五輪金メダルの栄冠に輝いている。つまり、この4年の間に男子は主流である3回転ジャンプから4回転ジャンプの時代に本格的に入ったばかり。まだベースになる回転数は3回転であり、4回転は現行のルールの中では高得点が得られる大技で、一握りのトップ選手しか安定した4回転ジャンプを跳ぶことができていない。

 ちなみに、ソチ五輪で多くの男子選手が勝つために跳んでくるはずの4回転トーループを、国際スケート連盟(ISU)主催の公式戦で初めて跳んだ選手はカート・ブラウニング(カナダ)で1988年の世界選手権で成功させた。その後、1990年代から4回転トーループに挑む選手が次々と出始め、五輪や世界選手権でメダリストになった強豪選手たちのほとんどは4回転をマスターした。例えば、初めて4回転+2回転のコンビネーションジャンプを成功させたエルビス・ストイコ(カナダ)をはじめ、ロシア勢では長野五輪金メダリストのイリヤ・クーリック、ソルトレークシティー五輪金メダリストのアレクセイ・ヤグディン、トリノ五輪金メダリストのエフゲニー・プルシェンコ。そして世界選手権2大会連続銅メダルの本田武史らだ。