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ウナギ・サヤカが思う今後のプロレス界の成功のカギとは? シングルマッチで闘う引退レスラーたちには「夢も一緒に連れていけたら」 (6ページ目)

  • 尾崎ムギ子●取材・文 text by Ozaki Mugiko 林ユバ●撮影 photo by Hayashi Yuba

――10月21日は、加藤選手とシングルマッチです。

ウナギ:正直、ほぼ関わりはなかったんですよ。初めて会った時は、「めっちゃ明るいチーママが来た!」みたいな(笑)。でも話を聞いたら、プロレスが大好きで、膝を14回手術してるんです。それでも辞めないのがカッコよすぎて。

 だから引退を聞いた時に、最後に両国国技館に上がってほしいなと思ったんです。両国って、誰でも立てる場所ではないから。加藤園子が引退する年に呼べたっていうのは(4月26日、両国国技館での自主興行に加藤が参戦)、私の成功だし。最後に一回でもいいからシングルしておかないと、自分が後悔するだろうなと思います。

――オファーを受けてくれたということは、柔軟な方なんですね。

ウナギ:プロレスを好きな人は信じてくれますよね。だから、たぶん他団体でシングルとかはやらないけど、「いいよ」って言ってくださったんです。

――その5人が全員オファーを受けてくれたというのが、本当にすごい。

ウナギ:本当に、誰かひとり一日でもズレていたらできなかった。

――最後に、39歳の抱負を教えてください。

ウナギ:8月2日に掲げた「プロレスを観たことがない人に来てもらえる世界を作る」ということを実現するために、毎日動画を配信したりしてるんですけど。そこから来てくれてる人もいっぱいいて。とにかく、YouTubeだったりTikTokだったり、今後メディアにはたくさん出たいです。今はまだ知らない人たちが会場に足を運んでくれるようになるっていうのが、大きな目標ですね。

 最近、後楽園がパンパンになる時の傾向って、「もうこの人たちを見られないよ」っていう時だと思うんですよ。でも、「初めて観に来た人たちもいっぱいいる」というのが、今後のプロレス界の成功のカギというか。 プロレスを残していくためには一番大切なポイントだと思うので、とにかく観たことない人だったり、離れてしまった人たちに、「プロレスってこんなに楽しいんだ」って広めていくのが今のテーマです。

【プロフィール】

■ウナギ・サヤカ

1986年9月2日、大阪府生まれ。2019年1月4日、東京女子プロレス後楽園ホール大会にて「うなぎひまわり」としてデビュー。2020年11月、スターダムに初参戦。コズミック・エンジェルズを結成し、12月、アーティスト・オブ・スターダム王座を戴冠。2021年7月、フューチャー・オブ・スターダム王座を戴冠。2022年10月よりフリーになり、"ギャン期"と称して他団体に参戦。2023年10月、KITSUNE世界王座の初代王者、2024年1月6日、JTO GIRLS王者、1月7日、アイアンマンヘビーメタル級王者となり、三冠王となる。2025年4月26日、両国国技館で自主興行を開催した。168cm、54kg。X:@unapi0902

【大会情報】
■大会名:殿はご乱心 運命は、雷鳴の如く。
■日時:2025年9月29日(月)開場18:00 開始19:00
■会場:新宿FACE
■チケット>>

著者プロフィール

  • 尾崎ムギ子

    尾崎ムギ子 (おざき・むぎこ)

    1982年4月11日、東京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業後、リクルートメディアコミュニケーションズに入社。求人広告制作に携わり、2008年にフリーライターとなる。プロレスの記事を中心に執筆し、著書に『最強レスラー数珠つなぎ』『女の答えはリングにある』(共にイースト・プレス刊)がある。

【写真】誕生日ケーキも爆食い! ウナギ・サヤカ フォトギャラリー

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