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【ボクシング】山中慎介が井上尚弥vsアフマダリエフを予想 挑戦者とは実力差があるが「どこか不気味な怖さがある」 (3ページ目)

  • 篠﨑貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro

【アフマダリエフの強みと怖さ】

――アフマダリエフ選手の優れているポイントは?

「体の強さや耐久力ですね。ダウン経験がありませんし、これまで"効かされた"という場面も印象にありません。体幹が強くてタフな印象です。そのあたりは、井上の対戦相手のなかでもナンバーワンかもしれません。フルトンやタパレスに比べるとスピードは劣るかもしれませんが、ほかの部分が優れていると思います」

――アフマダリエフ選手の耐久力やフィジカルが想定以上だった場合、競る展開になる可能性もありますか?

「あると思いますね。井上のパンチをまともに食らってノーダメージということはないにしても、アフマダリエフにはどこか不気味な怖さがありますよ。見ごたえのある試合になると思います」

――アフマダリエフ選手の最近のトレーニング映像を見ると、特に首回りや肩回りがガッシリしていて大きいですね。

「フィジカルトレーニングにもかなり力を入れている印象ですね。見た目以上にパンチも重いと思いますし、対戦経験のある岩佐亮佑(5回TKO負け)も『一番パンチがあった』と話していました。実際、一発のパンチはかなり重くて硬いんじゃないかと想像します」

――井上選手のパンチはガードの上からでも相手の体を揺らすほどの威力がありますが、アフマダリエフ選手はどうでしょう?

「今までの相手よりも動じない可能性はありますよね。あくまで僕の予想ですが」

(中編を読む:山中慎介から見た井上尚弥、アフマダリエフとも準備は万端 階級を上げた中谷潤人に噂される次戦は「やっかいな相手」>>)

【プロフィール】

■山中慎介(やまなか・しんすけ)

1982年滋賀県生まれ。元WBC世界バンタム級チャンピオンの辰吉丈一郎氏が巻いていたベルトに憧れ、南京都高校(現・京都廣学館高校)でボクシングを始める。専修大学卒業後、2006年プロデビュー。2010年第65代日本バンタム級、2011年第29代WBC世界バンタム級の王座を獲得。「神の左」と称されるフィニッシュブローの左ストレートを武器に、日本歴代2位の12度の防衛を果たし、2018年に引退。現在、ボクシング解説者、アスリートタレントとして各種メディアで活躍。プロ戦績:31戦27勝(19KO)2敗2分。

著者プロフィール

  • 篠﨑貴浩

    篠﨑貴浩 (しのざき・たかひろ)

    フリーライター。栃木県出身。大学卒業後、放送作家としてテレビ・ラジオの制作に携わる。『山本"KID"徳郁 HEART HIT RADIO』(ニッポン放送)『FIGHTING RADIO RIZIN!!』(NACK5)ウェブでは格闘技を中心に執筆中。レフェリーライセンス取得。ボクシング世界王者のYouTube制作も。

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