【女子プロレス】悔し涙の後楽園ホール大会から4年 ファン激増の仙女が地元で浴びた大歓声 (2ページ目)
会場に入ると、すでに設営は終わっていた。想像を遥かに超える広さを前に、4年前の後楽園ホールの光景が蘇る。南側のオレンジシート――空席が悲しいほどに目立った。またあの時のような状況にならなければいいが......。
リングの隅では愛海がじっと動かずにいた。岡優里佳が激しいロープワークを繰り返す傍らで、ロープに頭をつけ、精神統一しているようにも見える。声をかけようか迷ったが、その静けさを壊すことはできなかった。
【突然の試合中断。ピンチをチャンスに】
開場時間を過ぎると、どんどん客席が埋まっていく。大会が始まる頃には、空席はほとんど見えなくなった。4年前の後楽園ホールを見たファンは、万感の思いで見守ったことだろう。のちに発表された観客動員数は、3920人。収容人数約4000人のゼビオアリーナを、ほぼ埋め尽くしていた。
約4000人収容の会場は観客でいっぱいに photo by センダイガールズプロレスリングこの記事に関連する写真を見る
緊張感が漂うなか、大会が始まった。ピンクのスーツに身を包んだ里村明衣子がリングに上がり、「宮城県で女子プロレスの時代をつくる」と挨拶すると、会場の空気は一気に熱を帯びる。
第1試合は、ウナギ・サヤカ&岡優里佳 vs なつぽい&スターライト・キッド。華やかな入場、スピード感ある攻防で観客の視線をさらい、会場は徐々に温まっていった。
そして第2試合、愛海の登場だ。バブルを思わせる入場曲『Twilight Zone』が流れると、オレンジの扇子を振りながらノリノリで現れる。お決まりの「フォー!」のポーズを掲げ、リングサイドを一周。観客を巻き込む力は彼女の持ち味だ。
だが、ゴングが鳴る前、タッグパートナーのセイディ・ギブスが突然コーナーにうずくまった。異変に気づいた愛海は不安げに駆け寄るも、すぐに客席へ向き直り「いくぞ、仙台!」と声を張り上げる。
セイディはジャンプの着地で膝を痛めたようで、試合は中断。選手は退場し、観客の間には「どうなるんだ」というざわめきが広がった。その後の試合が進むなかでも、会場の空気は落ち着かなかった。
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