【女子プロレス】アジャコングから「お前、バカだろ」 ハードコア・クイーンことDASH・チサコは「みんながまだ行ったことのないところに行きたい」 (4ページ目)
8月24日、アジャコングとのタッグでハードコアマッチに臨む photo by 林ユバこの記事に関連する写真を見る
8月24日、仙女はゼビオアリーナ仙台大会を開催する。キャパシティ約5,000の大会場に勝負を賭けた。チサコはアジャコングと組み、世羅りさ&葉月組を相手にハードコアマッチで挑む。
2023年にアジャとシングルで闘った時、勝ったアジャから「お前、バカだろ」と言われた。「オレもバカなんだよ。世の中、バカがいなけりゃ面白くねえから。こんな面白いことはねえわな」――。最高のアジャコング、最高のDASH・チサコを見せつけられた試合だった。あのふたりが今度はタッグを組む。アジャの言葉を借りれば、こんなに面白いことはない。
「一斗缶とかはいつも使っているけど、アジャさんのハードコアマッチってここ何年も見たことがないですよね。その対戦相手だったり、タッグパートナーだったり、自分が選ばれたというのはすごく光栄です。『チサコでよかった』と思われるような試合がしたい」
【みんながまだ行ったことのないところへ】
仙台で生まれ育ち、仙台でプロレスをしてきたが、2023年1月、チサコは東京に引っ越した。慣れ親しんだ土地に甘んじるのではなく、自分を変えるための選択だった。フリーになることも考えたが、団体との話し合いの末、仙女に所属したまま東京で活動する道を選んだ。
東京に拠点を移したことで、活動範囲は一気に広がった。試合数が増え、交流するレスラーやスタッフの顔ぶれも変わった。プロレスの外でも、『さんたつ』(雑誌『散歩の達人』のWEBサイト)の飲み屋連載を通じて新しい読者層に届くようになった。チサコが紹介した酒場を"聖地巡礼"するファンも現れ、SNSではその様子が話題になる。女子プロレスのリングから少し離れた場所で、彼女の存在を知る人が増えていったのだ。
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