アジャコングが明かす、ブル中野からベルトを獲ったあとの苦悩 今はリング上で相手と「会話」をしながら闘う (2ページ目)
【全女は「クソみたいな会社だったけど、恨みはない」】
――Netflixの『極悪女王』をきっかけに、全女の"異常さ"がフィーチャーされました。アジャ選手から見て、全女はどんな団体でしたか?
アジャ:『極悪女王』の100倍くらいスーパーブラックな会社でしたね(笑)。ドラマではあれくらいしかできないだろうな......。「長与千種 還暦祭」で長与さんが「全女は大嫌いだけど、大好き」と言ってたように、本当にどうしようもないクソみたいな会社だったけど、不思議と恨みはないんですよ。あんな会社でやれたんだから、世の中で怖いことなんて何もないなと思うし、ある種、あんなに面白い会社はなかったとも思うんですよ。全女で育って、ある程度、名前を残させてもらった人間たちからすると、「大嫌いだけど、大好き」が共通項になると思います。
――どんなところが大嫌いで、どんなところが大好きですか?
アジャ:人としては最悪だと思うんですよ。会社としてのやり方も本当にチャランポランだし、「よく株式会社を名乗ったな!」って思うくらいです。でも、だからこそ私たちも好き勝手にできたし、私たちが少し生意気なことを言っても、お金を生み出している限り、あの人たちはクビを切らないし文句を言わない。20歳やそこらの小娘が「うるせー、クソジジイ!」って言っても許されるんです。
――そんな関係だったんですね。
アジャ:会社とはしょっちゅうケンカしてました。「ふざけんな!」と言って事務所を出ていく、といったことは日常茶飯事。普通、そんなことを社長たちに言ったら、即クビですよね。それでも、お金を生み出す人間たちに関しては、笑って許してくれる会社だった。寛容......ではないか(笑)。対等でいられた会社ではありました。
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