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山下実優が感じたプロレスラー11年目の「マンネリ」と進化 里村明衣子との 1対1、伊藤麻希とのタッグへの思いも語った (4ページ目)

  • 大楽聡詞●取材・文 text by Dairaku Satoshi

【伊藤とのタッグで挑戦したいこと】

――11月にはアメリカ・シアトルで、DDTプロレスと、アメリカのプロレス団体DEFYの合同興行「DDT In Utero」が開催され、山下選手はDDT UNIVERSAL王座を獲得しました。

山下:王座を持っていたのは一瞬でしたけどね(苦笑)。王者のMAOさんとマイク・ベイリーと私の3WAYマッチが突然決まりました。通常、日本でのタイトルマッチは約1カ月前に決まって、タイトル戦に向けて前哨戦があります。でもアメリカでは、会場に到着してから「今日はタイトルマッチだよ」とプロモーターに言われることがあるんです。

 海外遠征でアメリカの環境に慣れていてよかったです。不意打ちのタイトルマッチでも戦える調整をしておく意識ができていたので、その3WAYマッチも動揺はなかったですから。DDT UNIVERSAL王座を女性で戴冠した選手はいなかったので、「私がベルトを戴冠するのが一番面白いでしょ?」と思ったし、「ベルトを獲るぞ」と強い気持ちで戦いました。

 私のプロレスは蹴り技が主体で、相手ふたりは跳び技を得意とするハイフライヤーで、どんなプロレスをしてくるのか予測不能だった。でも、どんな技がきても対応できるように「絶対に切り崩す」と思っていました。脳をフル稼働させたので、オーバーヒート気味でしたね。そんな戦いを経てタイトルが獲れたんですが......その24時間後、また3WAYの試合で負けて、もう手元にはありません(笑)。

――そんな、さまざまなことがあった2024年を振り返っていかがですか?

山下:デビュー11年で、もう少し落ち着くのかと予想していましたけど、怒涛の1年でしたね。「11年経ってもまだまだ面白いんだ」と感じました。

――2025年はどんな1年になりそうですか?

山下:「強さを追求すること」は変わりません。現在は伊藤との「121000000(ワン・トゥー・ミリオン)」でプリンセスタッグのベルトを持っていいますが、ほかのタッグチームも力をつけてくるだろうし、東京女子からいろんな選手、いろんなタッグチームが誕生するはず。海外も含めて、伊藤とのタッグどこまで防衛記録を伸ばせるのかに挑戦したいです。

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