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山下実優が感じたプロレスラー11年目の「マンネリ」と進化 里村明衣子との 1対1、伊藤麻希とのタッグへの思いも語った (3ページ目)

  • 大楽聡詞●取材・文 text by Dairaku Satoshi

【里村さんと闘えなかったら運命と受け入れるしかない】

――その後、10月6日に後楽園ホールで、山下実優&渡辺未詩vs里村明衣子&中島翔子戦が行なわれました。かつて"絶望"を味わった、里村さんとの7年ぶりの戦いはいかがでしたか?

山下:「やっとこの時が来たか」とワクワクしましたね。来年4月に里村さんは引退します。「引退まであと半年だから、うかうかしてられない」と思って、甲田哲也代表に「絶対に里村さんと戦いたいです」とお願いしました。

 私が「誰かと戦いたい」とお願いしたのはその一回だけです。7年前、私は里村さんと戦って"絶望"を味わいましたが、10月の試合が決まった時はまったく怖さがなくて。私もそれまでに、積み上げてきたものがありましたから。

 そこで倒せたらよかったけど、結果は里村さんのデスバレーボムで3カウントを取られてしまいました。負けて悔しかったし、「まだまだか......」と思いつつも、タッグマッチだったので物足りなさを感じました。「もっとやりたかったな」って思いましたし、やっぱりもう一回、シングルで戦いたいですね。

――試合後、里村さんは「山下実優。目の前に来いや。待ってるぞ」とコメントしていましたね。

山下:絶対に倒したい。2017年に「レスラーとして強くなる」と心に決めるきっかけをくれた里村さんと1対1で戦うことで、また大きな何かを得られるんじゃないかと思うんです。ただ、もし里村さんの引退までに戦えなかったら、運命だと受け入れるしかないですけどね。

 どれだけ頑張っても、叶わないことは叶わない。「叶わないかもしれない」と思うと動けなくなるんですよ。やりたいことに対して、そこに向かう努力ができたら自分を誉めたい。「自分がやりたいからやる。そこに向かいたいから努力する」ことが大切だと思っているので。それでも里村さんと戦えたら嬉しいですし、対角に立ったら全力でぶつかっていきます。

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