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プロレスラー真白優希は給料未払いでも団体に恩返し 「お客さんを笑顔にできるチャンピオンに」 (3ページ目)

  • 尾崎ムギ子●取材・文 text by Ozaki Mugiko

 これを契機に、芦田美歩が無期限の欠場に入り、10月30日の道場マッチで紫雷美央、咲蘭、芦田美歩、古川奈苗が12月31日をもって退団することを発表する事態に発展。そして真白は11月1日、記者会見を開き、10月末で所属契約を解除し、11月からフリーで限定参戦することを発表した。

 フリーになったのは「給料未払いが大きい」としながらも、「ここまで育ててくれたアイスリボンにはこれからも参戦したい」と話す。アイスリボン退団後、「マリーゴールドに移籍するのでは?」という噂が流れたが、現段階ではこれを否定。マリーゴールドにもあくまでフリーとして参戦するつもりだ。

「アイスリボンに恩返しをしたい気持ちはすごくあるんですよ。団体が嫌いであの発言(10月19日、後楽園ホール大会)をしたわけではないし、ベルトを持っているからには今後もアイスリボンを盛り上げていきたいです」

【お客さんを笑顔にできるチャンピオンになりたい】

 2022年末、心を病んで一度は引退した。社会に出て働く中で考え方が変わり、気持ちの面でも強くなったという。昔は「私なんてどうしようもない......」と自分を責め続けていたが、今の真白は「自分はなんでもできる!」とポジティブ全開だ。自分の心をケアすることができるようになったのは、父の存在が大きいという。

「相談せずに引退しちゃったので、父はそれをニュースで知ったんです。かなりショックだったみたいですが、それからいろんな話し合いをして、たくさん助言をしてくれました。復帰することになった時は、誰よりも喜んでくれましたね」

 強いチャンピオンになりたい。しかしそれ以上に、お客さんを笑顔にできるチャンピオンになりたい。試合を観てくれる人たちの希望になれるように、今はプロレスととことん向き合うつもりだ。

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