女子高生プロレスラー山岡聖怜「こんな世界があるんだ...」レスリング少女が挫折を経て見つけた夢
山岡聖怜 インタビュー 前編(全2回)
女子プロレス界にニューヒロインが誕生する。来年1月3日に東京・大田区総合体育館で開催される『MARIGOLD First Dream 2025〜初夢〜』でデビュー戦を迎える18歳の山岡聖怜(せり)。グラビアアイドルとして活躍する山岡雅弥(みやび)さんの妹であり、幼少期から兄弟姉妹でレスリングに打ち込んできたというバックボーンを持つ。鍛え上げられた筋肉に端正なルックスもあいまって、SNSでは日々フォロワーが増加中だ。インタビュー前編では、生い立ちからデビューまでのいきさつを語ってもらおう。
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【レスリングに夢中だった少女時代】
ーー出身地や家族について教えてください。
山岡聖怜(以下同) 私の実家は福岡県です。と言っても、大分県との県境の山奥で自然豊かな超田舎。福岡の中心街の天神に行こうと思ったら車で3時間近く、大分の繁華街までも2時間くらいかかるようなところ。近くにレスリングの練習場があって、そこで兄、姉(雅弥さん)、弟と一緒に練習していました。
ーー4人きょうだい全員でレスリングをやっていたとのことでご両親も経験者ですか?
いえ、父親も母親もレスリング経験者ではないんです。母親がウェイクボードのプロだったので、その影響で、私たちきょうだいもウェイクボードをやっていました。ある時、ウェイクボード仲間で子ども同士の相撲大会が開催され、その大会で兄が100キロほどある大きな相手を投げ飛ばしたんです。「レスリングをやったらいいんじゃない?」と周りに勧められ、兄が始めたのをきっかけに姉も私もレスリングの道へ。小学4年生の終わりくらいのことでした。
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ーー最初はウェイクボードと並行して、なんとなく始めたレスリング。本気で取り組むようになったのは?
中学に入ってから練習意欲に火がつきました。実家から通える範囲内にレスリングの強豪校がなかったこともあり、より高いレベルで続けるにはどうしたらいいか考えたんです。そこで、レスリングで東京都内の高校に進学することを目標にひたすら頑張りました。
ーー11月13日に誕生日を迎え、18歳となった山岡さん。中学生の頃と言えば、ちょうどコロナ禍まっただなかでしたが、練習は続けられましたか?
実家から通っていたジムでは十分な練習はできなくなりました。でも、両親が自宅の倉庫をDIYで改築し、マットを敷いてくれたんです。そこが新たな練習場となり、きょうだいといつでもレスリングができたことが大きな支えとなりました。
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著者プロフィール
小林 悟 (こばやし・さとる)
フリーライター。1981年、福井県生まれ。週刊誌『サンデー毎日』(毎日新聞出版)、『週刊文春』(文藝春秋)、『集英社オンライン』(集英社)などで食や暮らし、スポーツにまつわる話題を中心に執筆。