ウナギ・サヤカは「東京ドーム自主興行」を目指して 人生賭けて応援してくれるファンのためなら「私はなんだってやる」 (3ページ目)

  • 尾崎ムギ子●取材・文 text by Ozaki Mugiko

 ウナギはプロレスが好きでプロレスラーになったわけではない。だからいい意味で、プロレスに対してこだわりというものがない。「すごいものはすごい」という見方をする。

「もちろんプロレスラーって、ゴングが鳴ってからゴングが鳴り終わるまでしか見せられない生き物なんですけど、私は朝起きてから夜寝るまで、すべてをプロレスに注いでいる。TikTokで下着を見せると見せかけて、『週刊プロレス』を出して『買う?』みないなこと(TikTokで中野たむがあげた動画)もプロレスなんですよ。

 伊藤麻希の嘘泣き(8月12日・DDT後楽園ホール大会の動画がバズった)もプロレスだし、葛西純が人の頭に竹串を突き刺すのもプロレスじゃないですか。こんなに自由にやれる世界なのに、なんでおまえが(プロレスの定義を)勝手に決めてんだっていう話なんですよ。私は私の思うプロレスで確実にトップを取りにいくから、『マジおまえら見とけよ』ってずっと思ってます」

【全身血まみれで、鈴木みのるから「ちょっとは美人になったな」】

 9月2日、後楽園ホールで自主興行第2弾「殿はご乱心 夏~祭りと聞けば血が騒ぐ~」を開催。メインイベントは、ウナギ&鈴木みのるvs. 葛西純&藤田ミノル。決死のハードコアマッチだ。

 1月の自主興行のセミファイナルのカード「ディック東郷&葛西純vs. 黒潮TOKYOジャパン&阿部史典」が、ウナギは大好きだったという。すばらしい試合だったからこそ、「この4人はもう呼ばない」と決めていた。イメージがついてしまうのが嫌だったからだ。

 しかし8月4日、Evolution新木場大会で葛西純と6人タッグで組み、葛西の圧倒的な強さ、カリスマ性を思い知らされ、「絶対に闘いたい!」と思った。試合後、そのまま控室に行き、「9月2日、空いてませんか?」とオファーした。

 当初は通常ルールの試合にしようと思っていたが、「このカードでハードコアにしない意味もわからない」と思い、ハードコアルールに決めた。ハードコアは以前、DASH・チサコとシングルで行ない、体中がボロボロになった苦い思い出がある。それでも葛西と闘えるなら、と覚悟を決めた。

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