ロード・ウォリアーズ再結成の豪華6人タッグ ケンコバはパワー・ウォリアーの空気の読まなさに「これぞ健介!」 (2ページ目)

  • 松岡健治●取材・文 text by Matsuoka Kenji

――さすが、着眼点がマニアすぎです!

「テレビ解説が、東スポの柴田惣一さんだった時代で、『柴田さんも同じこところに注目してるかな?』と思っていたんですが、解説ではそこに触れずでした(笑)。俺はパワースラムという技に強烈な印象があって。初めて見たのはバズ・ソイヤーのパワースラムがあまりにも衝撃的だったんです。この技は、ソイヤーからさまざまなレスラーに波及していったと記憶してます。

 ソイヤーは、パワースラムを決めるとリング上でよだれを垂らして、うれしそうに走り回るんですよ。その姿は昔、大阪の商店街でよく見たおっさんみたいで(笑)。ソイヤーは風貌も昼間から角打ちで飲んでる大阪のおっさんみないなのに、パワースラムのキレ味は半端なかった。そのギャップに『うわぁっ!』ってなったんです」

【パワー・ウォリアーこと佐々木健介の「らしさ」】

――ケンコバさんがそれほど思い入れのあるパワースラムを、6人タッグで最初に繰り出したのは誰だったんですか?

「それはパワー・ウォリアー、またの名を佐々木健介でした。リック・スタイナーとロープワークの展開となり、ジャンプしたリックを捕まえると、見事に空中でくるっと一回転して決めました。俺的には、『誰が最初にパワースラムを出すのか?』という問いの答えは出たわけですが......」

――何か問題があったんですか?

「その後にノートンにもパワースラムを繰り出したんですが、これが回りきらずみたいな形になってしまったんです。もちろん、ノートンの受け身の問題もあるでしょうけど、『最初の一発でやめておけばいいものを......』と思いましたよ。その後も、健介は何度もパワースラムを仕掛けるんです。しかもひとりで。そんな、空気を読まないところは『これぞ健介!さすが健介!俺たちの健介!』でしたね(笑)」

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