井上尚弥にヒットした「4つのパンチ」ーーその共通点から「打倒モンスター」が見込めるライバル候補を考えてみた (3ページ目)

  • 北川直樹●文・写真 text & photo by Kitagawa Naoki

【井上尚弥と中谷潤人の双方がお互いの"ラスボス"に?】

 現在、井上が中期的に戦う相手として待望されているのが、ひとつ下の階級にいるWBC世界バンタム級王者の中谷潤人だ。

 すぐの対戦は現実的ではないものの、2〜3年のスパンで見て、両者がともにトップ戦線にいれば交わる時が来るかもしれない。

 その時に互いの階級がどこなのか、それぞれのファイトスタイルがどう変化しているのかにもよるが、身長で勝る中谷が近距離戦をうまく戦い、井上を苦しめるような展開に持ち込めると、試合は面白くなるだろう。

 現時点では、井上は自分より背が高い相手にリーチや体格の差で苦労したことがない。そのなかで、独特の間合いと天性のパンチを持った中谷がどのような展開をつくるかに注目したい。

 今は主語を井上尚弥として語る空想になってしまうが、これからの両者の進化を楽しみに見ていきたい。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る