父・カズのジャージを着た理由は「安心材料」。三浦孝太が振り返るプロ2戦目の「怖さ」とイメージ通りの一本勝ち

  • 池田鉄平●取材・文 text by Ikeda Teppei
  • 撮影●興梠真穂 photo by Korogi Maho

三浦孝太選手インタビュー 中編

(前編:ブアカーオの「愛のムチ」に教訓を得た。自身のタイでの人気ぶりには「すべての人に声をかけられる感覚」>>)

 今年、『RIZIN』を2試合欠場したあと、タイでブアカーオ・ポー.プラムックとエキシビジョンマッチを行なった三浦孝太は、9月25日の『超RIZIN』で待望のプロ2戦目を迎えた。

 試合は1ラウンド1分54秒、腕ひしぎ十字固めで鮮やかな一本勝ち。しかし快勝の裏では、初戦にはないプレッシャーや苦しみとも対峙していたという。そんな逆境の中で掴んだもの、入場時に着用していた父・知良のヴェルディ川崎時代のジャージに秘めた思いなども聞いた。

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――前回の試合からトレーニングを重ねてきて、成長を感じるところはどんなところですか?

「"慣れてきた"のは感じますね。始めた当初は正直、練習に対する恐怖心があったし、ケガもすごく多かったんです。『ちょっと膝が痛い』とかじゃなくて、いろんなところが同時に痛かったり。練習だけで格闘技が嫌になりそうな時期もありました。

 それが、練習でのケガや痛みも少しずつ減ってきて、徐々に格闘技が日常になってきて楽しめるようになっています。パンチがよくなったとか技術面での成長もあるんでしょうけど、格闘技を掴んできているという実感があります」

――心と体、両方が強くなったという感じですか?

「そうですね。プロとしては経験が浅いですけど、もっと慣れて強くなれば、より楽しくなっていくんじゃないかと思います。まさにお父さんがサッカーをやっている時がそんな感じなので、自分もそこを目指したいです」

――9月25日のRIZIN2戦目では、成長を証明するような見事な一本勝ちを収めました。試合前はどういう気持ちでしたか?

「いい練習ができていたので自信はありましたが、その前にケガとコロナで2試合欠場していたこともあって、『絶対に勝たなきゃいけない』と少し気負っていたかもしれません。相手のブンチュアイ・ポーンスーンヌーン選手はムエタイで50戦、ボクシングもプロでやっていると聞いてたので、スタンドでの打撃はちょっと警戒していました」

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