2022.07.25

BreakingDownを見た格闘技のプロは「危機感を持たないとヤバい」。素人が生み出す魅力とリスク、今後の展開にも言及した

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • photo by BreakingDown

 7月17日、久しぶりに夏の日差しが戻った三連休の中日に、閑静な住宅街にあるスタジオで1分間最強を決める「BreakingDown5」が行なわれた。

BreakingDownのスペシャルアドバイザーを務める朝倉未来BreakingDownのスペシャルアドバイザーを務める朝倉未来 この記事に関連する写真を見る  朝倉未来・朝倉海がスペシャルアドバイザーとして監修し、2021年7月4日にスタートした「BreakingDown」は回を重ねるごとにバージョンアップ。5度目の開催となる今大会は、新たな試みとして女子枠が設けられた。

 リング外もスケールアップし、試合審査員には小比類巻貴之、ぱんちゃん璃奈、YA-MANなどを迎え、メインリポーターやリングアナウンサーもさまざまな芸能人が彩った。試合数は過去最多の21試合。オーディションで存在感を示した元プロボクサー、ホスト、会社経営者、YouTuberたちが、拳にその思いを乗せて戦った。

 公開計量の視聴者数は10万人、本戦は17万人を超える人気ぶり。大会後、朝倉未来は海外進出や自らの参戦も示唆するなど、「BreakingDown」のさらなる可能性を示した。

 わずか1年で大きく成長を遂げた一方で、いまだに賛否両論の声が上がっているが、格闘技のプロはどう見ているのか。多くの格闘技大会で解説を務め、「BreakingDown5」では審査員を務めた大沢ケンジさん(和術慧舟會HEARTS主宰)に話を聞いた。

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――自らもプロの総合格闘家として活躍し、現在は解説や指導も行なう大沢さんの目に「BreakingDown」はどう映っていますか?

「一般の方がオーディションに挑戦して、たった1日、1分で人生を変えてしまう力はすごい。プロの格闘技の世界では、勝ったり負けたりしながらコツコツと長い時間かけて積み上げても、なかなか人生を変えられないことも多いですから」

――試合の勝敗に関わらず、オーディションだけで人生が変わっている方もいますしね。

「そうなんです。『10人ニキ(=鈴木大輔/武器を持った10人をひとりで返り討ちにした逸話による愛称。オーディションのスパーリングで、2回連続で惨敗したことが話題に)』なんて、そこで爪痕を残したことで今や解説席に座ってるわけですから(笑)」

――「BreakingDown」の新たな可能性を示したひとりですね。

「必ずしも試合に出る、勝つ必要がないんですよね。オーディションでも、存在感を示せたら朝倉未来くんが必ず拾ってくれる。未来くんがすごいのは"使い捨て"をしないことです」