2022.04.21

皇治「成功する人は、ホンマに挑戦した人だけ」。金と知名度を手に入れて気づいた、バカにされても挑戦を続ける理由

  • 篠崎貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

皇治選手インタビュー 後編

(前編:那須川天心vs武尊をマジメに予想>>)

 皇治の専用ジムは、世田谷区の閑静な住宅街にある3階建て。1階はリングとサンドバッグ、高い天井からはロープが垂れている。2階はさまざまな器具を揃えた筋トレルーム、3階はソファやデスクが並ぶ事務所だ。

 格闘技で名を上げ、"自分の城"を築いた皇治。成り上がった男が考えるキックボクシングの引き際、さらなる夢とは?

K-1やRIZINなどさまざまな団体で戦ってきた皇治K-1やRIZINなどさまざまな団体で戦ってきた皇治 この記事に関連する写真を見る ***

――皇治選手はRIZINとK-1の両方でメインを張ってきました。武尊選手と那須川天心選手の試合が決まったことで、RISEも含めて各団体の"壁"が取り払われたことについて何を感じますか?

「俺はその壁を壊すために『みんなで頑張ろう』と思ってたんですけど、武尊と天心、2人だから今回の試合が実現した。それがすべてでしょう。同じ選手の立場としては悔しいですけどね。トップ同士の選手が対戦できずに終わったら、その下の選手は絶対に"交流戦"ができないままだったろうけど、それが覆った。

 俺もK-1で勢いのある時にいろいろ動いて(RIZIN参戦など)、それにみんなが続いて盛り上がればいいなと思っていました。まぁ、ひとりで暴走してたって言う人もいるでしょうけど(笑)」

――皇治選手も、「人気選手が団体を離れ、別の舞台に上がる」という選択肢を示しました。それでも武尊選手と天心選手のビッグマッチは別物なんですね。

「ものすごく高くて分厚いと思われてきた壁が壊されたのは、紛れもなく2人のおかげ。だから6月の大会は2人のものなのに、ダサい格闘家はみんな『自分もあの団体の、あの選手とやりたい』って乗っかるでしょ。ずっと所属の団体だけで試合してきて、YouTubeで『武尊と天心、どっちが勝つか』みたいな予想で再生数を稼いで、いざ試合が決まったら『自分も出たい!』って......ホンマに選手としてプライドはないのかと」

――でも、もし皇治選手に熱烈なオファーがあった場合は?

「それは当然......ファイトマネーがすごかったら(笑)。ってのは冗談で、武尊と天心の試合を盛り上げられるような、ファンが本当に熱望するようなカードが組めるなら。そのくらいじゃないと無理です」