「朱い」ベルトを巻いた朱里が抱く「今のプロレス=危険すぎる」批判への違和感。「簡単に言ってほしくない」 (4ページ目)

  • 尾崎ムギ子●文 text by Ozaki Mugiko
  • 林ユバ●撮影 photo by Hayashi Yuba

「自分の感情をコントロールできる人が強いと思います。やっぱり気持ちによって、結果は大きく変わってくる。嫌なことがあった時、感情がブレて嫌なほうに向いてしまうとなにもできなくなるけど、そんな時でも自分を奮い立たせることができる人は本当に強い」

 朱里自身はどうだろうか。

「わたしは、けっこう落ち込んだりするタイプですが、気持ちを強く持つようにはしています。難しいですけど、やる気が出ないと低迷しちゃう。でも、やる気を出してめちゃめちゃ頑張ったらすごい力を発揮できる時もある。感情のコントロールってすごく大事だなと思います」

 今でも落ち込んだり、悩んだりすることはある。しかし「"朱いベルト"のチャンピオンとして、迷わず防衛戦を突き進みます」と力強く話す。彼女がこれからどんな景色を見せてくれるのか、楽しみでならない。

【プロフィール】
■朱里(しゅり)
1989年2月8日、神奈川県海老名市生まれ。164cm、58kg。日本人の父とフィリピン人の母を持つ。2008年10月26日、ハッスル栃木大会でプロレスデビュー。翌年12月、SMASH旗揚げに参加。2012年1月、Krush.15でキックボクシング初参戦。2014年3月、初代Krush女子王座チャンピオンに輝く。2016年1月、パンクラスと複数試合契約を結び、翌年5月、ストロー級クィーン・オブ・パンクラス王座を獲得。7月、UFCとの契約を発表。2019年8月、朱里自主興行《ただいま》にてプロレス復帰。2020年11月、スターダム所属となる。2021年12月29日、林下詩美の持つワールド・オブ・スターダム王座に挑戦し、第14代王者となった。Twitter:@syuri_wv3s

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