「面白い試合をしてナンボ」のカッコよさ。桜庭和志伝説は50歳の今も継続中 (4ページ目)

  • 佐瀬順一●取材・文 text by Sase Jun-ichi
  • 長尾迪●撮影 photo by Nagao Susumu


 決して大きくない身体を張り続け、黎明期のPRIDEを支え続けた桜庭は、間違いなく日本を代表するMMAレジェンドファイターだ。桜庭の試合を見て総合格闘技の面白さを知ったファンは多いだろう。

 もともとは「ヒクソン・グレイシーvs高田延彦」を実現させるために立ち上げられたPRIDEだが、その後、桜庭とグレイシーの抗争があったからこそ、世界最高峰のイベントにまで成長したと言っても過言ではない。

 桜庭はその功績が認められ、2017年にUFCの殿堂入り(パイオニア部門)をしている。現地時間7月6日にアメリカ・ネバダ州ラスベガスにあるパーク・シアターにて開催された式典に、紋付き袴姿で出席した桜庭は、スピーチのなかでこんなことを言っている。

「ぼくはプロレスラーに憧れ、プロレス団体に入門しました。プロレスというジャンルで育ったぼくにとって、体重差などは当たり前で、大きい選手と小さい選手が戦うのはお客さんを喜ばせるギミックとしか考えていませんでした。しかしMMAにとって、それは命取りにもなりえる大問題だったのです。

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