2020.04.15

コロナはプロボクサーへの影響も大。
それでもブレないひとつの想い

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • 村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

 東武東上線、東武練馬駅近くにある三迫ボクシングジムを訪ねたのは4月3日。

 ジムの入り口には消毒液が置かれ、入館時の消毒が義務づけられる。開けられた窓からは少し冷たい風がジム内を吹き抜けた。

 3月に入って小中高生、一般会員のジム入館を禁止しているため、トレーニングをしているのは、数名のプロ選手だけ。その中のひとりが、日本スーパーライト級1位、プロボクサー永田大士(30歳)だった。

いつ試合行なわれるかわからない中でも、最善をつくしているプロボクサーの永田大士 「さすがにジムがざわつきましたよ」と、永田は2月26日のことを振り返る。その日、日本プロボクシング協会と日本ボクシングコミッションが、3月中に日本全国で行なわれるすべての興行を中止ないし延期することを発表した。

 しかし、新型コロナ収束の兆しは一向に見えず、その後、延期の期間は「4月15日まで」、「4月末まで」、「5月15日まで」と伸びていった。

 永田は5月28日に、日本スーパーライト級のベルトをかけて王者であり、井上尚弥のいとこである井上浩樹(大橋)との対戦を控えていた。