【国際プロレス伝】阿修羅・原は超人だ。
大きな魚も頭から骨ごとガブリ

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • photo by AFLO

【第24回】アニマル浜口が語る「国際プロレスとはなんだ?」

 鳴り物入りで国際プロレス入りした阿修羅・原アニマル浜口が初めて見たとき、元ラグビー日本代表の身体能力の高さに度肝を抜かれたという。期待を一身に背負った原はデビュー早々に英連邦ジュニアヘビー級王座を奪取。次世代のエースとして一気に頭角を現していった。同じ1947年生まれで、ともに国際プロレスを盛り上げたアニマルが阿修羅・原の強さを解き明かす。

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阿修羅・原(左)と天龍源一郎(右)のタッグ「龍原砲」阿修羅・原(左)と天龍源一郎(右)のタッグ「龍原砲」

「和製チャールズ・ブロンソン」阿修羅・原(2)

「原ちゃんは超人でしたよ」と、アニマル浜口は彼のまさに超人的エピソードを笑いながら話す。

「向こうは早生まれだから、学年はひとつ上ですけど、1947年生まれの同じ歳でね。『原ちゃん』と呼んでました。

 あるとき遠征先のホテルでね、吉原(功/よしはら・いさお)社長に何か託(ことづ)かったことがあって、それを伝えるために彼の部屋へ行ったんです。そうしたら、冷房をガンガンに効かせていてね。息が白くなるほどで、まるで冷凍室。いや、ホントですよ。北極か南極みたい。心臓麻痺で死ぬかと思いましたが、そんな部屋にパンツ一丁で寝ていたんです、原ちゃんは。

 女房が浅草でやっていた店にもよく来てくれてね。焼き魚を出すでしょ。すると、原ちゃんは頭からまるごと食べちゃうんです、骨ごと。それも、イワシの丸干しとかシシャモじゃなく、かなり大きな魚でも。いやぁ、すごかったですよ。

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