解散から35年──。キミは「国際プロレス」を知っているか? (3ページ目)
1969年8月、そんな国際プロレスに、アニマル浜口はボディビルで鍛え上げた肉体を武器に入門する。1ヵ月後に超スピードデビューを飾ると、リングの上では常に全力ファイトを展開し、メインイベンターへの階段を一気に昇りつめた。
しかし、時代の波は大きくうねり、やがてプロレスブームに陰りが見え始める。テレビ放映は幾度かの変遷を経て打ち切られ、国際プロレスは1981年9月に消滅してしまう......。それでも、大きな相手にも決して屈せず、噛みついていく"国際魂"は消えなかった。
ラッシャー木村、寺西勇、そしてアニマル浜口の3人は、「国際軍団」を結成。"巨大帝国"である新日本プロレスに立ち向かっていった。国民的ヒーロー、アントニオ猪木を敵に回してなりふり構わず、ときには悪の限りを尽くすヒールに徹する彼らは、猪木信者の憎悪の的になる。だが一方で、団体崩壊という悲惨な境遇にありながらも男の意地を貫き通す"はぐれ者たち"は、世間からの共感を呼び、多くの喝采が送られた。その抗争は1年以上にわたって繰り広げられ、今もプロレスファンの間では、国際プロレス伝説が熱く語り継がれている。
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