【フィギュア】美少女たちの激戦、全日本ジュニアは樋口新葉が首位発進

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 吉村可奈美/フォート・キシモト●写真 photo by Kanmai Yoshimura/PHOTO KISHIMKOTO

全日本ジュニアの連覇を目指す樋口新葉。 ノーミス演技でSP首位に全日本ジュニアの連覇を目指す樋口新葉。 ノーミス演技でSP首位に ジュニアGP2連勝でファイナル進出を決めている中学2年の白岩優奈が、1番滑走ながらも落ち着いた滑りでパーフェクトな演技を披露して、幕が開いた11月22日のフィギュアスケート全日本ジュニア選手権女子。今季もジュニアGPファイナルには3名の選手(白岩、本田真凜、三原舞依)を送り込み、優勝できる可能性を持つ選手は5~6人にもなる。ハイレベルな大接戦が予想される中、この日のSPで飛び出したのはジュニアデビューだった昨季、全日本選手権3位、世界ジュニア選手権3位と旋風を巻き起こした樋口新葉(わかば)だった。

 今シーズンへ向けて気負いもあったという樋口は今季、ジュニアGP 初戦のオーストリア杯で5位に沈み、逆転進出を賭けた最終戦のクロアチア杯でもSPを1位で発進しながら、フリーではSP3位の本田真凜に逆転されて2位にとどまり、ファイナル進出を逃して悔し涙を流した。

 その原因は夏に発症した腰痛だった。

「オフシーズンにはアイスショーがたくさんあって練習もできなかったところに、全日本合宿も重なって痛みが出てしまいました。最初は動けずに寝ているだけでつらかった」と本人がいう腰の状態は、7月の診察ではハッキリしなかったが、8月の再診で疲労骨折直前になっていると判明した。それでも試合出場を強行したが、9月9日からのオーストリア杯のSPでは、レイバックスピンを回転し始めてすぐにやめてしまうほどだった。

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