【男子バレー】ロス五輪出場を決めた日本の強さとは アジア選手権で深まった「信頼」と「連係」 (2ページ目)
【増していった信頼感】
たとえば、ミドルブロッカーのラリーはセッター陣への信頼をこう語っていた。
「(セッターの)オミさん(深津英臣)は、自分が(スパイクを打つ)いいところで使ってくれますし、そうでないところでは"いい意味で"使わない。それは(河東)祐大さんもそうですが。おかげで毎回、信用してマックスで(スパイクに)入っていけるので、それがクイックの成功率が上がることに生きてきているのかなと思います」
結果的に、触発されたラリーは攻撃力を開花させた。彼はこのアジア選手権で、最も株を上げたひとりだ。
「代表に入って、もともと攻撃力に関しては自信があったんです。だから、よくなったというよりも、周りのおかげで『持ち味を出し続けられるようになった』という感じですかね。波なく、いいイメージを持ち続けられているなと」
バレーの1点は、お互いの関係性で成り立っている。そのなかで、個人の技量が上がったら、その選手は他の選手に力を還元する。そのサイクルがはまったチームは強い。
たとえば、筆者が深津に「スパイカーが(相手の)ブロック1枚で打てるようになってきました」と問いかけると、彼の答えは「それは1本目のパスの精度のおかげです」だった。判断に優位性を与えてくれるリベロの山本、小川、あるいは髙橋のレセプションやディグを称賛していた。さらに、ラリーや小野寺がおとりになることも、得点に絡んでいた。
最後のパスを託されたスパイカーには重圧がかかるが、日本にはそこで逃げるスパイカーはいない。
「ブロックが1枚だったらしっかり決めるというのはありますけど、2枚つかれても結局は決めないといけないんで、そこはどっちみち同じですね(笑)」(西田)
「自分はどんな選手とも合うので、そこは問題なくて、最後の1点を決めきるだけです」(髙橋)
託されたパスは、どれも同じ重みがある。それを受け止められる選手に、エースの称号が与えられる。
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