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【男子バレー】髙橋藍、アジア選手権で必然のMVPも、ロス五輪に向けては「まだまだ足りない」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

 そこで最後に質問を投げた。

――パリ五輪では無念の現場でした(準々決勝でイタリアから1、2セット奪い、第3セット目も24-21とマッチポイントまで追い詰めながら逆転負け)。そこから2年、ロス五輪の出場権を獲得した今、何を思いますか?

 髙橋は凛と口角を上げ、決意を新たにするように語った。

「自分のなかでは、『メダルを獲るためには、もっと必要』と思っていますね。まだまだ足りない。ひとりで獲れるものではないですけど、自分がレベルアップしないとチームのレベルも上がっていかない。パリで負けた悔しさは残っています。勝てなかった難しさは、今も覚えていますね。今日、出場権を取ったからといってメダルを獲れるわけでないし、VNL(ネーションズリーグ)で優勝したとしても勝てるわけでもない。でも、それだけの準備をしてオリンピックには挑みたいです。メダルは目標だし、今日のイラン戦のように『出しきる、やりきる』という気持ちで」

 髙橋が主人公の英雄譚はひとつの章が終わった。「ロス五輪出場権、激闘編」とでもタイトルを入れるべきか。深夜の会場に渦巻いていた野心と気概の熱は、なかなか消えなかった。

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