【男子バレー】アジア選手権、リベロ・小川智大の価値はレシーブだけではない 「2本目のトス」で攻撃にも参加 (3ページ目)
【価値のあるセットアップ】
「守備専門のポジション」と称されるように、リベロは主に数字として明確なレシーブ力が評価の指標となる。一方で、小川がこの日見せたような2本目のトスは、なかなか数字には表れない。さらに言えば、それはセッターの役目でもある。
けれども小川は、そのクオリティの高さで守備面での貢献のみならず、立派に「攻撃参加」を果たしている。小川がコートに立つに値する理由は、そこにもある。
「取りたい場面で1点を取る。試合はその積み重ねだと考えています。そこでミスをしてしまうと、『ここは1点がほしかったのに』と悔やむものです。
たしかにきれいにトスを上げたとしてもシャットされるケースはありますが、トス自体にミスがあったかどうかでも、失点の意味合いは変わってきます。ですから、まずはクオリティの高いトスを上げること。2本目の精度は大事だと常に意識しています」
トスが正確で、かつ丁寧であれば、あとはアタッカーが得点につなげてくれる。もちろん、それを決めきれるだけのアタッカーが今の日本代表にそろっているからこそ、小川のセットアップがさらに価値あるものになっているのだ。
日本はインドをストレートで下し、次は9月12日に韓国との準決勝を迎える。これまでの順番どおりにいけば、先発リベロは山本だろうか。それでも、あえて小川に投げかけてみる。明日(準決勝)も試合に出たいですか?
「毎試合、出たいですね! 試合に出たいですけれど、そこはやはり監督が決めることですし、リベロの僕らふたりは出場した試合で結果を出すことしか考えていませんから。しっかり準備しながら過ごしたいと思います」
サーブレシーブ、ディグ、そしてセットアップ──。いつだって、試合では自分の力を最大限に発揮する。それが小川智大の「強さ」だ。
著者プロフィール
坂口功将 (さかぐち・こうすけ)
1988年生まれ。兵庫県出身。関西学院大学時代に「スポーツを
取材する」ことの虜になり、不動産会社を経て2016年春から日 本文化出版(株)「月刊バレーボール」編集部で勤務。 2023年末に独立し、バレーボールを中心に取材・ 執筆活動を行なう。小学生から大学生、国内外のクラブリーグにナシ ョナルチームと幅広いカテゴリーを扱うほか、 バレーボール関連の配信番組への出演やイタリア・セリエAの解説 も務める。
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