【男子バレー】エバデダン ラリー「マインドは変わりました」 アジア選手権連勝に自信溢れるプレーで貢献 (3ページ目)
オマーン戦、バーレーン戦と、ラリーは必ずしも多くの得点を記録しているわけではない。彼の真価はこんなものではないだろう。ただ、ブロック、クイックのひとつひとつに挑む姿には剛毅さが漂った。
「結果、決まらなかったり、止められなかったりするんですけど、スパイクやブロックに挑む気持ちの持ちようは変わりました。今は自信がありますし、"やれる"という前提で動いているんで。あのときから、少なくともマインドは変わりましたね」
ラリーは感慨深げに言った。彼のように控えめな選手が口にする「自信」は信用に足る。それは彼を変身させるだけの作用があるはずだ。
「大会を楽しめていますよ。1位になればオリンピックが決まる大会ですし!」
ラリーはそう言って上を向いた。8日は予選ラウンドで首位を争うオーストラリア戦。新たな境地に立ったミドルが邪気を払い、敵を畏怖させる威光を放つ。それは味方にとって祈りたくなるような守護神の降臨だ。
著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
3 / 3


