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【男子バレー】「日本人選手にはネガティブなエゴがない」ブリザールが明かす日本バレーの特長 (3ページ目)

  • 井川洋一●取材・文 text by Yoichi Igawa

【"クレイジーな"プレーをクライマックスで見せてくれるか】

 ブリザールが太鼓判を押す世界のトップリーグにも引けを取らないSVリーグは今季、クライマックスに突入していく。大阪ブルテオンは昨季、レギュラーシーズンを首位で終えながら、チャンピオンシップの準決勝でジェイテクトSTINGS愛知に敗れ、決勝に辿り着けなかった。

 今季はレギュラーシーズンを2位で終え、再び準決勝でジェイテクトと対戦することになった。チームはそこを乗り越え、さらに決勝を制すために、ブリザールを迎えている。

「昨季の結果は、仲間たちにとって辛かったと思う。でも、相手には優れた選手が揃っていたし、勝負には時の運もあるから。ジェイテクトはその後、主力を放出したけど、その補填もしているので、今季のチームも強力だ。実際、レギュラーシーズンには負けてもいる。完璧な準備をして、試合でハードワークしなければ、好結果は残せないだろう」

──あなたは東京五輪決勝で、トリッキーなツーアタックでフランスのマッチポイントを奪いました。あれほどの舞台と場面で、あんなに大胆なプレーができるのは「クレイジーだ」とチームメイトのイアヴァン・エンガペト(東京五輪のMVP)はこぼしたそうです。今季のSVリーグのクライマックスでも、そのようなパフォーマンスは期待できるでしょうか?

「どうだろうね(笑)。その瞬間でベストと思えるプレーを選択しているだけだから。でもそう言われると、(東京五輪決勝では)確かに大胆だったかもしれないね。あの頃は今より若かったから、あまり考えていなかったのかもしれない」

──成長した今は、より慎重にプレーするのですか?

「それもどうかな。繰り返すけど、自分はシンプルにその時々で一番と思えるプレーをしているだけだから。ただあんな風に得点が入ると、チームには勢いが生まれるから、良い兆候になるよね」

 今季のチャンピオンシップでも、そんな瞬間が訪れるに違いない。

(了)

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アントワーヌ・ブリザール Antoine Brizard
1994年5月22日生まれ、フランス・サン=ジャン=ド=リュズ出身。2021年にフランス代表の正セッターとして、東京五輪を制してフランス男子初の金メダルを手にした。以後、2022年と2024年ネーションズリーグ(大会MVPとベストセッター)を連覇し、パリ大会で五輪も連覇し(大会ベストセッター)、フランス黄金時代を築いた一員に。クラブレベルでは、パリ・バレー(フランス)、スペシアズ・ドゥ・トゥルーズ(フランス)、プロジェクト・ワルシャワ(ポーランド)、ピアチェンツァ(イタリア)でタイトルを獲得。2025年6月に大阪ブルテオンに入団し、自身初の日本での生活を始めた。

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