【男子バレー】日本で充実した日々を送るフランス代表ブリザール「京都で日本語のレッスンを受けている」 (3ページ目)
【「SVリーグのレベルはどこにも引けを取らない」】
「まず、運営やマーケティング、ビジネスの面では、ヨーロッパのどのリーグよりも、日本が完全に優れている。僕はトルコを除き、ヨーロッパのトップリーグのすべてでプレーしてきたけど、この点に関してはSVリーグの完勝だね。試合には常に多くのお客さんが来てくれるし、ショーの見せ方も上手だと思う。まさに完璧な運営だ。
それからスポーツ面でも、偉大なリーグだと思う。ヨーロッパのトップリーグと比較して、甲乙はつけがたいけど、ここでは観ていて楽しいバレーボールが展開されている。例えば、世界一のリーグと言われるイタリアのセリエAでは、よりフィジカルを重視したスタイルを持つチームが多い。リスクを犯してサービスエースを狙ったり、パワフルなアタッカーが好まれたり。
かたや、SVリーグには全般的にテクニカルな選手が多く、目の離せないラリーが続くこともあり、守備のシステムは明確で理にかなっている。それぞれのリーグに長所と短所があるけど、SVリーグはプレーレベルでも、どのリーグにも引けを取らないと思う。実際、僕らは(昨年12月の)世界クラブ選手権でヨーロッパ代表のポーランドのチーム(ヴァルタ・ザビエルチェ)に勝ち、決勝ではイタリアのチーム(ペルージャ)に敗れたものの、準優勝したわけだし」
バレーボールの頂点を知るブリザールは一呼吸して、さらに日本のバレーボールの印象を偽りなく語り続けていった。
(つづく)
アントワーヌ・ブリザール Antoine Brizard
1994年5月22日生まれ、フランス・サン=ジャン=ド=リュズ出身。2021年にフランス代表の正セッターとして、東京五輪を制してフランス男子初の金メダルを手にした。以後、2022年と2024年ネーションズリーグ(大会MVPとベストセッター)を連覇し、パリ大会で五輪も連覇し(大会ベストセッター)、フランス黄金時代を築いた一員に。クラブレベルでは、パリ・バレー(フランス)、スペシアズ・ドゥ・トゥルーズ(フランス)、プロジェクト・ワルシャワ(ポーランド)、ピアチェンツァ(イタリア)でタイトルを獲得。2025年6月に大阪ブルテオンに入団し、自身初の日本での生活を始めた。
著者プロフィール
井川洋一 (いがわ・よういち)
スポーツライター、編集者、翻訳者、コーディネーター。学生時代にニューヨークで写真を学び、現地の情報誌でキャリアを歩み始める。帰国後、『サッカーダイジェスト』で記者兼編集者を務める間に英『PA Sport』通信から誘われ、香港へ転職。『UEFA.com日本語版』の編集責任者を7年間務めた。欧州や南米、アフリカなど世界中に幅広いネットワークを持ち、現在は様々なメディアに寄稿する。1978年、福岡県生まれ。
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