春高を制している「のあめい」こと宇都木乃愛と森愛唯はなぜ、ビーチバレー一本に絞ったのか (3ページ目)
――共栄学園高在学時はビーチとインドアを両立してプレー。卒業後はビーチのみに絞りました。インドアではなく、ビーチを選んだ理由を教えてください。
森 ビーチとインドアを両立してみようと考えたこともありました。でも、いろんな人に話を聞くと、ビーチ一本でやったほうが集中できるし、両立するよりも絞ったほうが、最終的に自分が得られるものは多いし、もっと成長できるよ、とアドバイスをもらったので、ビーチ一本でがんばってみようと思いました。
宇都木 私はもともとビーチが好きなのもあるし、自分は身長も低いので、大学へ行ってもインドアでは通用しないだろうと思っていました。高校2年生の時に進路相談があった際にも、「私は、大学ではビーチだけでいきます」と言いました。インドアで大学やSVリーグのクラブから声がかかったらどうする? と先生に聞かれましたが、「いえ、大丈夫です」と答えました(笑)。
――ふたりともビーチのなかでも身長が高いほうではありませんが(宇都木164cm、森171cm)、国内外を含めて背の高いチームと対戦するうえで、重要なポイントはどこにあると考えていますか。
宇都木 一番自信のあるもの、強いものを、自分のなかで持っていることです。私はスパイクの威力には自信がありますし、人に負けたくありません。なので、そこを一番に考えて毎日練習しています。
森 私はサーブを意識しています。サーブはひとりで点数が取れるプレーで、チームにとっても(サーブで点が取れれば)ラクですし、気持ちが乗ってきます。今はそのサーブが試合で通用するようにがんばっています。あと、チームメイトが打ちやすい、やりやすいプレーも意識しています。
――「のあめい」として、すでに昨年から国際大会、世代別の日本代表経験もあります。海外での試合はいかがですか。
宇都木 外国の選手は大きいですし、ハードヒットを常にしてきますが、海外の試合ではとても楽しくプレーできています。日本の選手のようにボールをコートに落としてくるゲームとは違うので、国内とは同じではないなと感じていますし、私は海外のビーチバレーのほうが好きなので、もっと海外で試合をしたいと思っています。ただ今は学校へ行って、もっと単位を取らないといけませんが(笑)。
森 海外の選手はスパイクが高いし強いので、日本の選手と違うのは確かです。それに比べると、日本選手のスパイクはそれほど強さはないかもしれませんが、それでも点数を取られてしまっているので......。もう少しボールの上げ方などを考えたり、工夫したりすれば、海外での経験をジャパンツアーでも生かせるようになるのかな、と思っています。とにかく、国内でも海外でも、私はもっと試合をしたいですね。自分はゲーム中の臨機応変なプレーが課題なので、試合勘を持つ意味でもゲームを重ねていきたいです。
3 / 4