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【男子バレー】石川祐希は世界バレーに向けて日本代表を厳しく評価 「自分たちはまだ強くない」 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【ライバルのセッターからも「世界バレーでも活躍するだろう」】

「サーブのフィーリングは、60、70パーセントくらいかなと思っています。まだベストではないですね。でも、試合のなかでフィーリングも高めていきたいです」

 9月6日、イタリアとの壮行試合第1戦はファイナルセットの末に敗れた。イタリアはパリ五輪の準々決勝で逆転負けした相手。今回も当時と同じく、強烈なサーブがブロック戦術を旋回させていた。ギリギリを狙ったサーブで、1セット目は7本もサーブミスが出たが、それが2セット目以降は決まるようになり、ブロックの強さも前面に出たのだが......。

「パリ五輪以来の再戦で、そのチームにまた負けたというのは全員が感じています。ただ、オリンピック、強化試合、これから戦う世界バレーと大会も違うので、あまり気にはしていません。4、5セットは全員がいい雰囲気でプレーできました」

 石川は"テストマッチ"と割り切ったが、こうもつけ加えた。

「イタリアの高いブロックは、常に日本が苦手としているところで、みんなが意識しすぎてしまいましたね。そこは僕自身よりも、チームの戦いを見て感じました。自分のパフォーマンスは悪くなかったと思いますが、もっと上げられるところはありますし、スマートにミスなくプレーできるようにしたいです」

 石川はその試合、4、5セットはコートに立っていないにもかかわらず、チーム最多の16得点を記録。ブロックの間をしたたかに打ち抜き、ブロックアウトを狙い、ブロックタッチも取って見せた。パイプを使ったバックアタックも強烈で、引き出しの多さは出色だった。

 レセプションもやはり最多の25回で、サーブにも対応。自身のサーブは3本がミスになったが、攻める姿勢を貫いていた。

「今日も(石川)祐希はすばらしかった。世界バレーでも活躍するだろう」

 イタリアのセッターで、ペルージャのチームメイトでもあるシモーネ・ジャネッリにそう言わしめた。

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