背番号「4」のキャプテン石川真佑の笑顔から伝わる充実感「ハイセットは自分の強みだし、打ち続けてきたから今がある」 (3ページ目)
もっと広い目で見れば、日本代表でネーションズリーグを戦うメンバーを見渡した時、ハイセットを打つことを得意とする、打てる選手が石川だけではない、というのも強みだ。対角に入る佐藤淑乃やオポジットの和田由紀子、ミドルブロッカーの宮部藍梨や島村春世もハイセットを打てる。リザーブの深澤めぐみ、北窓絢音もハイセットを打てる技術と力を持つ。そんな選手がずらりと揃うのはまさに強みだろう。石川もこう続ける。
「本当に全員が(ハイセットを)打ち切れるので、パスが崩れてしまったとしても失敗とは思わない。むしろそこから決めればいい、と思って打てる」
もちろん、ただ打つだけでなく、レベルが上がればより高度なスキルや状況判断能力など、求められることも増える。ブロックに対してどう攻撃するか、ひとつ間違えれば失点につながり、相手へ流れや勢いを与えるきっかけにもなりかねない。
攻撃面での活躍が光る23歳のアウトサイドヒッターで、大会全体の総得点数でも8位となる158得点(7月12日時点)を挙げる活躍を見せている佐藤は「対海外選手に対して、真佑さんのハイセットの打ち方がものすごくうまいので、自分もマネしている」と話す。
まさにイタリアでの2シーズンで磨かれた技術と判断力。「大きく何かを変えたわけではない」と言いながらも、「変化があるとしたら......」と石川が明かす。
「日本でプレーしていた時は、ブロックが揃った状態でのハイセットも打ち込めることが多かったんです。でもイタリアのように、相手のブロックが高くなると打ち込むだけではシャットされてしまうので、長いコースへ打ったり、ちょっと緩く打ってブロックに当てて出したり、空いたところへ落とす、というのは今まで以上に意識するようになりました」
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