【バレーボール男子日本代表】ロス五輪メダル獲得に向けての第一歩「すべての国際大会で表彰台を獲りにいく」 (2ページ目)
男子日本代表が国際大会でのメダル獲得、つまり表彰台に立つだけの力を持っていることに異論はないだろう。実際にネーションズリーグでは直近2大会でメダルを手にしている。とはいえ、世界選手権と五輪では届いてないのが現状だ。
では、ブレイクスルーを起こすために必要なことは何なのか。昨年12月の監督就任内定会見で新指揮官はこう語っていた。
「フランスも東京五輪までにはギリギリのところまで戦って、惜しくも勝利を逃した経験がありました。それを乗り越えた末に、初めて東京大会で成功を収め、続くパリ大会でも結果も残せたと感じています。そうした経験を踏まえて、大きな重圧を受けながらでも大事な場面で肩の力を抜いて、のびのびとプレーできていた。それが日本とフランスの違いになります」
東京五輪に続いてパリ五輪を制したフランスと日本との差を「経験」と語ったが、日本も2022年世界選手権のフランス戦、2024年パリ五輪のイタリア戦......と振り返れば、悔しさが溢れ出てくる試合を味わってきた。
ここから日本は、その経験を糧にして成功体験を重ねる段階に入っていく。だからこそ、ティリ監督は2028年に向けて「すべての国際大会で表彰台を獲りにいく」と目標を掲げる。
その第一歩をとなる2025年度の代表活動だが、新しいオリンピックサイクルの初年度とあって登録メンバーに初選出組が見られ、チームで主力を担ってきた面々が不在である。とりわけキャプテンの石川祐希(ペルージャ/イタリア)と髙橋藍(サントリーサンバーズ大阪)の両エースは代表への合流時期を遅らせ、さらにはポイントゲッターの西田有志(大阪B)も代表活動に加わりながらも公式戦にはあえて参加しない。
また不動の司令塔であるセッターの関田誠大(サントリー)も手術に踏みきるなど、各々が調整を施している。それらは、いずれきたる戦いに向けた準備にほかならない。
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