髙橋藍が語るアジア王者、そして世界一への道のり サンバーズ、準決勝は強敵と対戦 (2ページ目)
【準決勝の相手にはニミル、ウルナウトらが...】
3セット目は、「サーブで崩し、ブロックで優位に立つ」というサンバーズのお家芸が炸裂した。
「サーブから崩すことが、サントリーの強みを生かすので、ブロックの高さ、ブロックディフェンスで勝負していくことができました。要所でエースも決まったし、そこは継続して。しっかりとポイントを取るため、効果的なサーブを意識していきたいですね」
髙橋はそう言うが、終盤には彼自身のサーブからドミトリー・ムセルスキーがシャットアウトするなど連続でブレイク。最後は25-9と蹴散らしている。
「今日はスパイクで高い決定率を残せましたし、パイプ(クイックのおとりを使い、後衛の選手がセンター付近から攻撃する)も含めて、攻撃でチームに貢献できたかなと思います」
髙橋のこの日のバックアタックはほとんど百発百中だった。相変わらず、勝負どころでとことん強い。勝負の分かれ目では星のように輝き、チームの進むべき道筋を示せる。
「大宅(真樹)選手のトスワークあってこそのバックアタックですね。いいテンポで(トスを)上げてくれていると思いますし、SVリーグでも積み重ねてきたことですが、今日も打ちやすかったです。相手のブロックがないか、来ても1枚だったので、いい形で打てました」
歯ごたえがないほどの圧勝だった。平たく言えば、サンバーズはアジアで抜きん出た存在と言える。日程的には相当に厳しく、チャンピオンシップと比べたら、60%に満たない出来だったが、それでも相手を寄せ付けていない。逆説すれば、SVリーグがいかにタフな戦いだったかを物語っていた。
ただ、5月17日の準決勝は骨のある相手だ。
カタールのアル・ラーヤンは、資金力に物を言わせた"急造スター軍団"である。SVリーグ、レギュラーシーズンのMVPを受賞した元名古屋ウルフドッグスのオポジット、ニミル・アブデルアジズは怪物級だろう。同じくウルフドッグスにいたティネ・ウルナウト、さらにイタリア、セリエAでも活躍していたノーモリー・ケイタなども擁している。
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