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髙橋藍「イメージが一番大事です」 SVリーグ「頂上決戦」前哨戦はサントリーが連勝 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【どこまで能動的に戦えるか】

 ブルテオンは主体的に戦うことができなかった。主力の欠場は痛手だったが、サントリーも小野寺太志など主力をケガで欠いているだけに、言い訳にはならない。2セット目、西田が奮起した時間帯以外は、常に後手に回っていた。追い詰めながら、ドミトリー・ムセルスキーの一発に沈む。

「自分も含めて、受け身になりすぎていました」

 西田はそう言って、反省を口にした。

「自分たちがやりたいバレーをできるか。やれない時にも、やる努力をする。そこができていなかったと思います。常に打開はできるはずで、アグレッシブなプレーが一番必要。組織として受け身に回ったら勝てない。単調なバレーでぶつかり合ったら相手が上手。アクセントを加えたバレーをしていかないと、打開できないのが現代バレーで。逆にそこをやればセットは取れるし、勝ちきれる」

 その言葉は、今後の両者の戦いを左右するポイントになるかもしれない。劣勢を耐えしのぐのと、腰が引けた戦いは違う。どこまで能動的に戦えるか。

 髙橋も試合後、西田と対になる証言をしていた。

「ブルテオンを相手に3-0での勝利は大きいですね。何より、いい流れでバレーができたし、自分たちペースだったことが今日の結果につながったと思います。ブルテオンにバレーをさせなかったのが勝因かなと」

 髙橋はそうはっきりと言い、こう続けた。

「(ジェスキーの欠場で)打数的には(ミゲル・)ロペス選手が多くなるのは予想していました。ボールが集まったところ、佐藤(謙次)選手が止めてくれて(5本のブロック成功)、決定率も低かったはず。ミドルに対し、しつこくヘルプし、相手にプレシャーもかけていけました。自分たちの戦い方ができたことで、西田選手の攻撃決定率も落とせて......」

 髙橋自身、持ち味のオールラウンドなプレーを発揮した。9得点のうち、バックアタックの6本中5得点は出色。サーブレシーブは13本も受け、トップレベルの成功率だった。サーブはエースを含め、ロペスを狙い撃ちにした。

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